お客様の想いを受け止めたうえで、イメージ以上の形にして喜んでいただきたい。 – イラストライター あまちゃ工房・天野勢津子さん [クリエイターインタビュー]

西宮クリエイターズリストの登録クリエイターに仕事についてのお話を伺う「クリエイターインタビュー」です。

今回は、イラストレーター・ライターの分野で活躍するクリエイター、天野勢津子さんにお話を伺いました。天野勢津子さんは「あまちゃ工房」という屋号で知られ、イラストライター (イラストレーター・ライター) として様々な依頼元から愛される存在です。

海外での経験、クリエイティブの芽生え

天野勢津子さんが現在のお仕事を始めたきっかけについてお聞かせください。

天野勢津子さん:
ワーキングホリデーでニュージーランドにいたときに、私が描いた絵を見て、救急輸送機会社の社長さんがクリスマスカードの依頼をしてくれました。絵をかいてお金をもらった初めての経験だったと思います。

そのころからイラストレーターになれたらいいなと漠然と思っていましたが、ちゃんとしたスキルもなく、なりかたもよくわからない私には夢のまた夢。帰国してからは非常勤の司書として図書館を転々としました。

大学図書館で働いていたとき、私の描いた掲示物を見た先生方から絵の依頼をいただく機会がポツポツあり、そのことがきっかけで、本格的にイラストレーターになりたいと思うようになりました。

多岐にわたる職歴からクリエイターへ

-現在の仕事 (クリエイターとして) をする前は、どんな仕事をされていましたか?

天野勢津子さん:
司書だけでなく、いろんな職業につきましたが、営業も事務も販売もダメ。ポンコツエピソード満載の職業人生です。

唯一、自分も楽しく、人の役にも立てそうだったのが図書館でした。公共、大学の図書館を経て、姫路市の男女共同参画センター図書室で勤務しました。ここで3年働き、その後大阪府と兵庫県のセンターでも5年ずつ働きました。この間に、画像ソフトのスキルを学ぶセミナーに通ったり、出版関連の団体に入会したりして、クリエイターとして本格的に活動できるようになりました。いずれもセンターで勤務していことでつながったご縁なので、いまでも本当に感謝しています。

イラストは幅広いタッチを描き分け幅広く対応

– 仕事での得意分野を教えてください。

天野勢津子さん:
イラストは幅広いタッチを描き分け、マンガ、絵本、キャラクター制作、ロゴ制作、など幅広く対応できるのが強みです。

執筆では、防災士、温泉ソムリエ、メンタルヘルスマネジメント検定などの資格や、これまでの経験を活かした記事を、企画から作成しています。得意テーマは、防災、介護、男女共同参画、健康、温泉、メンタルヘルスなどで、イラストやマンガと組み合わせて肩の凝らない読み物を作っています。

子供からシニアまで多様な需要に応える

– どのような依頼元が多いですか?

天野勢津子さん:
子ども向け、ファミリー向け、高齢者向けの書籍や雑誌のイラストやマンガ制作、記事作成などが多いです。昨年はシドニーのセンターからご依頼をいただき、5つの昔話のイラストを描きました。

著作、イラスト、文章など実績多数

– 公開できる実績があれば、3〜5件程度教えてください。

天野勢津子さん:

著作として、「イラスト・図解でまるっとわかる! 家族でそなえる防災・被災ハンドブック」があります (イースト・プレス / 2023年1月発売)。

朝日新聞が運営する認知症情報サイト「なかまぁる」では、「五十路娘 母の住まい探しに迷走中!」という連載を2023年6月からしています。

西宮市男女共同参画センターウェーブの冊子「コミュニケーションと人間関係 頼むと断るどっちが苦手ですか」も手掛けました (2024年3月発行)。

イラスト制作では、永岡書店の手帳「2024 Lucky Schedule, Diary & Money Book Cat」、書籍「変わるもの変わらないもの (ルアナパブリッシング / 2022年8月発売)」作画などの実績があります。

災害対策に役立つアイテム

– 直近の宣伝があればぜひお願いします。

天野勢津子さん:
中央労働災害防止協会とコラボした「防災バンダナ」を発売予定です。マスクや包帯など、災害時のバンダナの活用方法をわかりやすいイラストで説明しています。また、非常用袋に入れておきたいアイテムもイラストにしています。

お客様の想いを受け止めイメージ以上の形にして喜んでいただきたい

– 制作にあたって心がけていることや、制作物に込める思い、自分なりのテーマなどはありますか?

天野勢津子さん:
お客様のご要望を、イラストや文字にして表現するのが私の仕事ですから、コミュニケーションをしっかりとることを心がけています。言われたものを作るというより、お客様の想いを受け止めたうえで、イメージ以上の形にして喜んでいただきたいと思っています。

自分のなかで大切にしているのは、男女共同参画センターで13年勤務した経験から、ジェンダーや人権に敏感な視点です。

また、阪神淡路大震災で被災した経験から、防災の大切さを絵と文でわかりやすく伝える活動をしています。震災当時は泣くだけでなにもできなかったけれど、いまは防災士の資格を取り、自分の得意なことを活かして少しでも防災・減災の手助けがしたいと思っています。

少しでも恩返しができたら

– 仕事以外のお話も聞かせてください。クリエイティブ制作以外で取り組んでいる活動はありますか?

天野勢津子さん:
講師活動をちょこちょこしています。6月には兵庫県立男女共同参画センターで「フリーランス」をテーマにお話しする予定です。

自分もたくさんの人にお世話になりながら、ここまでやってこられたので、少しでも恩返しができたらと自分の経験などをお話ししています。

リフレッシュの秘訣と趣味

– 長く続けている趣味があれば教えてください。

天野勢津子さん:
読書と温泉と旅行とシュノーケリングが好きです。
図書館で働いていたくらい本は好きです。なんでも読みますが、いまは時代小説が好きです。

温泉もちょくちょく行きます。阪神間は温泉銭湯もいろいろあって素晴らしいですね。市内だとクア武庫川とか浜田温泉が好きです。旅行も別府とか温泉地に行くことが多いです。ニュージーランドやドイツでも温泉に入りました。いつか台湾で温泉に入りたいなあと思っています。

シュノーケリングは毎年、夏になるとどこかでやっています。今年は宮古島に行く予定で、それを励みに仕事しています。

ファミレスのドアを開けるくらい気軽な気持ちで相談して頂きたい

– 仕事の今後の展望について。目標や、新たに取り組みたい分野があれば教えてください。

天野勢津子さん:
自分はファミリーレストランのようなクリエイターだと思っています。高級フレンチのように飛びぬけて美味しいわけではないけれど、親しみやすい雰囲気と豊富なメニュー、幅広い層に受け入れられるテイストを持ち味にして、気づけば20年続けてこられました。

「こんな小さなことでもいいのかな」と遠慮せず、ファミレスのドアを開けるくらい気軽な気持ちで相談していただけるとうれしいです。


以上、天野勢津子さんのクリエイターとしての素顔や仕事に対する情熱をお伝えしました。天野勢津子さん、インタビューへのご協力ありがとうございました。

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